手術後の痛みが続く
手術後の痛みが続く

手術が成功していても、痛みだけが残ってしまうことがあります。この状態は「術後慢性疼痛(CPSP: Chronic Post-Surgical Pain)」と呼ばれ、近年では一つの病気として認識されるようになっています。当院では、こうした手術後の痛みに対する専門的な治療を行っています。
手術後の痛みは、通常であれば傷の治癒とともに軽減していきます。しかし、手術の種類や個人差によっては、傷が治った後も痛みが残り続けることがあります。一般的に、手術後3ヶ月以上痛みが続く場合に「術後慢性疼痛」と呼ばれます。
術後慢性疼痛は決して珍しいものではありません。手術の種類によって差はありますが、およそ1〜3割の患者さまでみられ、日常生活に支障をきたす強い痛みが残る方もいます。
この痛みは、手術によって神経が傷ついたり、炎症が長引いたりすることで生じると考えられています。次のようなさまざまな手術後に起こりうることが知られています。
「手術は成功しているのに痛みが続く」というケースは決して珍しくなく、専門的な疼痛治療によって改善が期待できる症状です。
当院の院長は、麻酔科指導医・専門医として手術室で数多くの麻酔管理を経験してきた立場から、術後の痛みの仕組みや神経ブロックを熟知しています。術後慢性疼痛は、まさに麻酔科の専門性を発揮できる分野の一つです。
手術によって損傷・刺激を受けた神経に対して、神経ブロック注射を行うことで痛みの緩和を図ります。手術部位や痛みの性質に応じて、超音波(エコー)を用いた神経ブロックや各種筋膜面ブロック、トリガーポイント注射などを使い分けます。
術後慢性疼痛は神経障害性疼痛の要素を含むことが多く、一般的な鎮痛薬だけでは十分な効果が得られない場合があります。神経の過敏性に作用する薬剤を中心に、痛みの性質に応じた処方を行います。
手術後は、痛みをかばう姿勢や動作によって、体全体のバランスが崩れていることがあります。均整術により、こうした二次的な不調にもアプローチし、回復をサポートします。
特に期限は設けておりません。数年前の手術による痛みでもご相談いただけます。まずは現在の痛みの状態を評価させていただきます。
当院での受診について、執刀した医療機関に必ず連絡をする必要はありません。ただし、より的確な治療のためには、手術内容に関する情報(紹介状や診療情報提供書など)があると診療に役立ちます。
はい。術後慢性疼痛では、画像検査などで異常が見つからなくても痛みが続くことがあります。異常がないと言われても、「痛みがない」という意味ではありません。
感染や再発など外科的な問題が疑われる場合には、まず手術を受けた医療機関での診察が必要です。一方、術後慢性疼痛ではペインクリニックでの治療が有効なことがあります。
傷跡の状態によっては、まず執刀した医療機関での経過観察が優先される場合があります。感染や創部トラブルの可能性がある場合は、まず外科的なフォローを受けていただくことをおすすめします。痛みの相談と並行して、状態を確認しながら対応します。
はい、帝王切開後に続く痛みについてもご相談いただけます。院長は麻酔科指導医・ペインクリニック専門医として、産後の痛みにも専門的に対応しています。
※本ページは一般的な医療情報の提供を目的としており、個々の症状については必ず医師にご相談ください。
「手術は終わったのだから、痛みは我慢するしかない」と思っていませんか。
手術後に痛みが続くことは決して珍しいことではありません。そして、その痛みには専門的な治療法があります。
手術が終わった後も、患者さまの生活は続きます。痛みを我慢するのではなく、もう一度日常生活を取り戻すために、一緒に治療を考えていきましょう。
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