全身
全身

特定の部位に限らず、全身に痛みやだるさが及ぶ場合、神経・筋肉・関節・睡眠状態・体質など、さまざまな要因が複雑に絡み合っていることがあります。また、線維筋痛症やリウマチ性疾患など、全身の痛みを生じる病気が隠れている場合もあります。
当院では、痛みそのものを専門に診るペインクリニックとして、全身に及ぶ痛みについても、症状や経過を詳しく確認しながら原因を考え、必要に応じて他の診療科とも連携して対応します。
帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が再活性化することで起こる病気です。皮膚にかゆみや発疹、水ぶくれなどがあらわれますが、皮膚症状が治った後も痛みが続くことがあり、これを帯状疱疹後神経痛といいます。
帯状疱疹後神経痛では、神経の障害によって、「ジンジン・ピリピリする」「焼けるように痛む」「電気が走るように痛む」「触れるだけで痛い」「皮膚の感覚が鈍い」など、さまざまな症状がみられます。特に、衣服や布団、髪の毛が触れる程度のわずかな刺激でも強い痛みを感じる「アロディニア(異痛症)」がみられることもあります。
顔や耳の周囲に帯状疱疹が生じた場合には、顔面神経麻痺や聴力・平衡感覚の障害を伴うラムゼイハント症候群がみられることがあります。顔の動かしにくさ、耳の痛み、難聴、めまいなどがある場合には、早急な耳鼻科での診察が必要です。
帯状疱疹後神経痛は、皮膚の症状が治っても神経の障害が残ることで生じるため、単なる皮膚の痛みとは異なり、通常の鎮痛薬だけでは十分な効果が得られないことがあります。治療では、神経障害性疼痛に対する薬物療法の他、症状や痛みの部位に応じて神経ブロックなどを検討します。
また、帯状疱疹はできるだけ早期に治療を開始することが重要で、発疹や水ぶくれに加えて痛みが出ている場合には、帯状疱疹を疑って早めに皮膚科を受診しましょう。痛みが強い場合には、皮膚症状が治りきる前の早いうちにペインクリニックを受診することをお勧めします。早期に痛みの治療をすることは痛みを長引かせないためには大切です。
帯状疱疹の皮膚の症状が治っても痛みが続いている場合には、痛みを我慢せず、ペインクリニックへ早めにご相談ください。
線維筋痛症は、全身の広い範囲に慢性的な痛みが続く病気です。強い疲労感や睡眠障害、こわばり感などを伴うこともあります。血液検査や画像検査では明らかな異常が見つからないことも多く、「検査では異常がないのに痛みが続いている」という場合に考えられる病気のひとつです。
痛みを伝える神経系の過敏性など、さまざまな要因が関係すると考えられており、症状に応じた専門的な疼痛管理が重要です。
ストレス、睡眠不足、生活リズムの乱れ、ホルモンバランスの変化などにより、身体のさまざまな部位に痛みやこり、だるさ、冷えなどが生じることがあります。検査で明らかな異常が見つかりにくい点も特徴です。
天候や気圧の変化によって症状が変動する「気象病」「天気痛」も、自律神経の関与が指摘されている症状と考えられています。
ただし、自律神経の乱れと考えていた症状の背景に、別の病気が隠れていることもあるため、症状に応じて必要な検査や専門医療機関への受診を検討することも大切です。
関節リウマチをはじめとする自己免疫性の疾患では、複数の関節に炎症や痛みが生じることがあります。朝のこわばりが強い、複数の関節が腫れて左右対称に痛むといった場合は、リウマチ・膠原病を専門とする医療機関での評価が必要になることもあります。
更年期には、ホルモンバランスの変化に伴い、関節痛・筋肉痛・頭痛・肩こりなど、全身のさまざまな不調を生じることがあります。のぼせ・発汗・睡眠の変化・気分の変化などを伴う場合もあります。症状や体質によっては、漢方薬などを用いた治療が選択肢になることがあります。
十分な休養をとっても改善しない強い疲労感が長期間続き、全身の倦怠感に加えて、筋肉痛・関節痛・頭痛などを伴うことがあります。「だるさが長く続いている」「休んでも疲れが取れない」といった場合には、さまざまな病気の可能性を考えて評価する必要があります。
がんそのものによる痛みや、手術・放射線治療・抗がん剤治療などに伴って痛みが生じることがあります。骨への転移による痛み、神経の障害による痛み、炎症による痛みなど、原因や痛みの性質はさまざまです。がんの治療を受けている方の痛みについては、主治医のいる医療機関と連携しながら疼痛緩和を行うことが重要です。
全身の痛みでは、痛みの場所だけを見るのではなく、いつから始まったのか、どのような痛みなのか、睡眠や生活への影響はあるかなどを詳しく確認します。
症状によっては、他の疾患の可能性を考え、専門医療機関での検査・診察をお勧めする場合もあります。
神経障害性疼痛など、痛みの性質に応じて適した薬物療法を行います。
すでに他の医療機関で治療を受けている場合は、お薬手帳などを確認しながら治療方針を検討します。
冷えやむくみ、疲れやすさなど、痛み以外の症状を伴う場合には、体質や全身状態を考慮して漢方薬を治療の選択肢として検討することがあります。特に「検査では異常がないが体がつらい」という状態には、漢方医学的な視点が役立つことがあります。
痛みをかばう姿勢や身体の使い方が、別の部位への負担につながっている場合があります。
当院では、必要に応じて均整術を取り入れ、身体全体の状態を確認しながら痛みの軽減をサポートします。
痛みの原因や部位によっては、神経ブロックが適応になる場合があります。
ただし、全身の痛みに対して一律に神経ブロックを行うわけではなく、診察によって適応を判断します。
全身の痛みや、原因がはっきりしない慢性的な痛みについては、整形外科・内科・リウマチ膠原病内科・心療内科など、どの診療科に相談すればいいか迷うことがあります。
「身体のあちこちが痛いけれど、原因がよくわからない」「検査を受けても明らかな異常が見つからないにもかかわらず、痛みが長く続いている」「いろいろな治療を受けたが、なかなか改善しない」このような場合にも、まずは現在の痛みについてご相談ください。
痛みは、組織の損傷だけでなく、神経の過敏性・睡眠・ストレス・身体の使い方など、さまざまな要因の影響を受けます。
当院は痛みそのものを専門に評価するペインクリニックとして、部位を問わず全身の痛みについてご相談いただけます。必要に応じて、他の診療科や専門医療機関と連携しながら対応いたします。
痛みの広がりや持続時間、疲労感・睡眠障害などの症状を確認し、必要に応じて血液検査などを行い、他の疾患による痛みではないかを確認することが重要です。より精密な検査が必要な方は適切な専門医療機関への紹介をいたします。
検査で異常が見つからなくても痛みが続くことはあります。神経の過敏性や身体の使い方、睡眠など、さまざまな要因が関係している場合があります。当院では、痛みの性質や経過を確認し、必要に応じて治療をご提案します。
はい、ご相談いただけます。現在のがん治療の状況を確認し、専門医療機関の主治医と連携しながら、痛みの緩和を検討します。
はい、更年期に伴う関節痛・筋肉痛・頭痛・肩こりなどについてもご相談いただけます。症状や性質に応じて、漢方薬などを治療の選択肢として検討します。
※本ページは一般的な医療情報の提供を目的としており、個々の症状については必ず医師にご相談ください。
TOP